第3章 愛運の結びまで
その瞬間を目の当たりにしていた、光秀と利三は、思わず腰の奥が痛くなった気がして、少し腰が曲がっていた、、、、。
だが、もう1人の見張りが戻ってきたら騒ぎになる。
その前に、茉莉花を外に出さなくては、、、。
そう思ったのもつかの間、茉莉花は、悠然とはだけさせられ着崩れた着物を直し、何もなかったかの様に本堂から出てきたのである。
ただ外に出ようにも草履がない、、、。
仕方ないと思ったのか、足袋のまま土を踏んだ。
そこに茉莉花を攫った按摩師達が戻ってきたのである。
普通であれば、慌てて逃げるものだが茉莉花はそのまま素知らぬ顔で、歩き出した。