第4章 そんな所も好き*
「先輩!好きです!付き合ってください!」
机の下から頭を覗かせて叫ぶ。それはもう教室中に響く声で。
「チャイムなりましたよ。早く教室戻ったらどうですか」
「話聞いてくれない先輩もかっこよくて好きです♡」
「話を聞かないのは貴方でしょう。さっさと戻れ」
「たまに敬語が抜ける先輩も好きですよ!でもそろそろ戻らないと先生がキレるんで戻ります!また昼休みに来ますね!」
「来なくて良いです」
は~、今日も先輩かっこいい♡
おはようございます。優です。
私は今3年の悠斗先輩に絶賛片思い中です!
なんで好きになったか回想しても良いですか!?駄目でもするんですけど!
入学式の日、盛大に寝坊して急いで体育館を探していた私に声をかけてくれたのが悠斗先輩。
あの日の先輩はすっごく綺麗で、散っていく桜の花びらの中に見える先輩が輝いて見えた。
今でもあの時の事を鮮明に覚えている。
………あ、早く教室行かないと!また怒られる!
昼休みに呼び出されでもしたら先輩に会えなくなっちゃう!