第4章 そんな所も好き*
おまけ
「はぁ~~~、先輩………」
先輩の彼女になれるように頑張ると決めたものの、会えないんじゃ何も出来ないじゃないか。
先輩に好きと言われたことが嬉しくて教室に会いに行けないことなんてすっかり抜け落ちていた。
もう3日も先輩の顔見てない………
「会いたいです先輩…」
そうだ!教室に行けないなら放課後先輩が来るまで待っていればいいんだ!
待ち伏せするなとは言われてないもんね。待ち伏せなんて言い方は良くないけど。
「よっし、今日の放課後先輩の下駄箱で待ってよ!」
「あ!先輩!」
「……なんで貴方がいるんですか」
「教室行けないので待っていようと思って!一緒に帰りましょ!別れ道までで良いので!」
「…今日だけですよ」
「やった!先輩好き!」
「もうこれからは待たないでくださいよ」
「え~、でもそれじゃ会えないじゃないですか」
「もし俺が先に帰っていたらどうするんですか?危ないのでやめてください」
「先輩、それって心配してくれてます?」
「そうです」
先輩、それは駄目です。
女の子は好きな人にそんなこと言われると弱いんですよ。
「…じゃあ、もう待たないので会いに教室言っても良いですか?」
「もう来ないと言った約束でしょう」
「でも、それじゃずっと会えないんですよ…」
「…………仕方ないですね。うるさくしないなら良いですよ。待たれるよりマシですし」
あぁ、やっぱり好きだ。そうやって結局許してくれる先輩が好き。
仕方ないと言って少しだけ微笑む先輩が好き。大好きだ。
「先輩!やっぱり好きです!付き合ってください!」
「いいから帰りますよ」
「はい!」