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王子様からプロポーズ

第2章 幸村精市の場合




今日で幸村さんと交際して二年目。
大学を卒業したはいいもの就職試験に落ちに落ちまくり、これで落ちたら地元にでも帰ろうと藁にもすがる思いで幸村不動産へ面接しに行ったことを今でも思い出す。
当時の幸村不動産と云えば少々強引な買収や地上げを行い一部の人達からヤクザよりも質が悪いと悪名高かったから少し不安だったが、私はそんなことよりもとにかく内定を貰い両親を安心させたい気持ちでいっぱいだった。
ダメ元で履歴書を送り書類選考に受かると内定を貰いたい気持ちとは裏腹にガクガクと震える足で面接に出向き、1次面接の時点で社長直々の面接だと分かった時にはもう終わりだと思った。
しかし、幸村さんが私の何を気に入ったかは分からないがその場で即採用となり、「来月から来てくれますね?」の"NO"とは言えない強引で独特な雰囲気に私は飲み込まれ、お願いしますと頭を下げてしまった。
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