第2章 侵入者
ホルマジオは頭の後ろで手を組む。
(はぁ〜。こちとら寝不足の上、ガキの子守りなんざごめんだ。早く終わらせてシャワーでも浴びて__)
?
ふと、子供達を一瞥すると、妙な子供が1人目についた。
他の子供達のように、恐怖で肩を寄せ合うこともなく、ましてや誘拐されそうになっていたとは思えないほど、落ち着いていた。
廃墟の外庭でポツンと立っていて、一人で空を仰いでいた。
他の子供と群れる様子もなく、まるで一匹狼のごとく振る舞っている。
(この状況で一人でいるとぁ、随分肝が据わってんな)
服装は、赤いレインコートを羽織って、スカートを履いているところから、女の子であるのは分かる。
年齢は8つくらいの小さな“シニョリーナ(お嬢さん)だ。
ふと、ホルマジオは疑問に思う。
(ん?そういや、突然誘拐されたってのに、
・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・
普通、コートとか着る余裕なんざねえよな?)
地震などの自然災害の際、命の危険がある事態に陥った際、誰でもパニックを起こしたり、
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普通通りじゃいられなくなる。
なのに着る余裕があったということは、つまり……
「おいホルマジオ!何一人で突っ立ってやがる。とっとと仕事しやがれ」
イルーゾォの呼びかけで、一旦その疑問は頭の隅に追いやられた。
「……ああ。悪い悪い。早く終わらせて、遅めのモーニングでも食いに行こうぜ」