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君は小生の宝物/葬儀屋/黒執事

第16章 それぞれの真実






「(キャアアアア…!!!)」



「マリアンヌ!!!」



落下していくマリアンヌに向かってアンダーテイカーも飛び降りると、運良く身体を叩きつける前にその身を再びこの腕に抱く事ができたが、背中からは大量の血が流れている。



「チッ……」



「(あぁ……い、痛い………)」



痛みで震える小さな手が必死にアンダーテイカーの服を掴むが、殆ど力が入っていない。

その痛々しい姿にアンダーテイカーの中の何かが切れる。





「ロナルド!何やってんのよ!」



「だって先輩!!変な鳥が……」



「せっかくのチャンスだったのに!!ほら!ボッとしてないで追いかけるわよ!」



「貴様ら……待て!!」



まだまだ諦めるつもりのない彼らに、傷つけられたマリアンヌ。





「君たち……この小生を……本気で怒らせたね……?」




まさかのマリアンヌへの攻撃に、アンダーテイカーの口元の笑みが凍るように消えた。




「さぁ……小生のデスサイズで死にたいのは……まずは誰からかな〜?!」





「……!!!」


「先輩っ!!危ない…!!」


「坊っちゃん!!!」





上にいるグレルやセバスチャン達に向かって大きくデスサイズを振り下ろすと、黄緑色の光が斬撃となって彼らを容赦なく攻撃をする。



「ほらほら…!じっとしていちゃ小生を捕まえる事なんてできないよ〜?」



アンダーテイカーは上に向かって飛び上がりながら何度も何度もデスサイズを振るい、マリアンヌを抱えながらラウンジの中を滅茶苦茶に破壊させていく。



ビザール・ドールを作ったのは、自分だ。

しかし、タイミング悪くロナルドが思い出さなくてもよい余計な事を思い出したがために余計な勘違いが発生し、マリアンヌも攻撃の対象となってしまった。


この予想外の展開に再び盛大な舌打ちをするアンダーテイカー。


忌々しい害獣を消し去って、シエルを悪魔の契約から解放させようと思ったが、かえって裏目に出てしまった。


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