• テキストサイズ

君は小生の宝物/葬儀屋/黒執事

第16章 それぞれの真実






「勝手に話を進められては困ります……」



「うっわ!!コイツ、まだ動けたの?ったくしぶとい上に厄介…!」



また三つ巴の混戦になるのか、と思った時、再び轟音と共に大きく船が揺れた。




ードォォォォォォォォン!!!ー



「ヤ、ヤベェ!!」


「もう!何なのヨ!!」


「坊っちゃん!しっかりつかまっていて下さい!」


上も下も分からなくなる程傾いた船内。


みな自身の体制を保つことに必死だ。



しかし……




「(キャッ!キャアアアア!!!)」



大きな揺れに耐えきれなかったマリアンヌは、アンダーテイカーの腕から離れてしまい、大きくバランスを崩してしまった。



「マリアンヌ!!!」



なんとか近くの物につかまり、リアンの様な転落死は免れたマリアンヌ。

すぐにアンダーテイカーが手を伸ばし引き上げようとしたのだが、その時だった。




ーギュルルルルン!!!ー




「(キャァァァァァ……!!!)」




「……っ!!!」




グレルがデスサイズの刃でマリアンヌを背後から思いきり切りつけると、血飛沫と共にマリアンヌは人形の様に放り投げられてしまった。



「ロナルド!!!この女だけでも連れて帰って吐かせるだけ吐かせるワヨ!!」



「チョッと待っ……!!先輩!これ、まずいっしょ!!」



「ハン!殺してはいないワ。それに、今回の騒動の仲間なんだから謹慎くらうワケないでしょ!!ホラ早く!ウィルと合流するワヨ!!」



グレルはマリアンヌの背後からデスサイズで攻撃をし、その身体が宙返りする様に振り上げロナルドにパスをしようとしたが、思わぬ邪魔が入った。




『クルルル!!クルルル!!』



マリアンヌの肩に止まっていたビャクが腕を伸ばして受け取ろうとしていたロナルドの顔面を突き、その視界を奪う。



「わっ!わっ?!何だよ!鳥?!ウッゼ!邪魔するなよ!!って、あぁ!!」



すると、マリアンヌの身体はロナルドにキャッチされずに急降下。


死神組の手に渡る事は阻止したが、このままではリアンの様にマリアンヌは転落死だ。



/ 366ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp