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君は小生の宝物/葬儀屋/黒執事

第14章 アウローラ学会





「ココで行われているという非合法な人体実験を調査しているんだが…アンダーテイカー、死者蘇生について何か知ってるか?」



「(!!??)」



やっぱり。



やっぱりシエルは情報を掴んでやってきていた。

アンダーテイカーの腕の中でマリアンヌが小さく身震いをする。



「おっと…情報が欲しいなら“笑い(対価)”を頂かないとねぇ……それに……」



アンダーテイカーはマリアンヌを抱きしめながら、美しく艶めいたダークブロンドの髪の毛を指でクルクルと巻き取りながらセバスチャンに鋭い視線を送る。



「それに……この間執事君にはマリアンヌをだいぶ好き勝手にしてもらったから…ねぇ…?通常料金では少し難しいよ?伯爵?」


クルクルと巻き取ったマリアンヌ髪の毛を口元に持っていき今度はシエルに視線を向けるアンダーテイカー。

フェニックスポーズで思わぬ笑いが舞い込んできたが、アンダーテイカーは決して先日の事を忘れていたわけではなかった。

あの時薬種を飲む事になったのは紛れもなく自身の無節操が招いたのだと重々承知はしていたが、だからといってマリアンヌの…しかも自分自身しか触れる事を許していない秘蜜の場所に触れ、好き勝手にしてくれたのだ。

情報が欲しいのならその分の対価も上乗せだ。
アンダーテイカーは今回の情報の対価はビタ一文も負けるつもりはなかった。


「………」


「セバスチャン!貴様あれだけ粗相はするなと…」


「申し訳ございません…ここまで根に持たれるとは…想定外でした。」


シレッとしたセバスチャンの態度が鼻についたアンダーテイカー。

心の中で“害獣風情が…”と舌打ちをした事は言うまでもないだろう。



「ったく…」



困り果て頭を抱えたシエルだったが、なんとも気不味いこの状況はとある人物の登場でいともあっさりと解消をした。





「フェニーックス!!」




「あれは…!!」



「私なりのアレンジで失礼するよ。」



4人の前に現れた人物。

それは、ドルイット子爵アレイスト・チェンバー。

彼の姿を見たシエルの顔は一瞬にして真っ青になった。



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