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君は小生の宝物/葬儀屋/黒執事

第14章 アウローラ学会





すでに会場は立食系のパーティーで盛り上がっており、皆口々に今日の“研究発表会”の内容を話題にしていた。


「ほら、マリアンヌも好きな物をお食べ、後でお腹が空いちゃっても、もう食べられないからね?」


「(は、はい……)」




後ではもう食べられない。

その言葉の本当の意味を理解しているマリアンヌは、皿を取ると、適当に料理を盛りつけ、食べ始めた。








そして11時も過ぎると、会場に並べられていた豪華な料理は次々に片付けられ、これから行われる“研究発表会”の準備が始められた。



すると、アンダーテイカーがいきなり腹を抱えてヒクヒクと笑いだした。

どうしたのかと思って顔を覗きこむと、笑いを堪えながら会場の入り口を指さすアンダーテイカー。


「(??)」


指をさされた入り口の方に顔を向けると、よく知る人物が目に飛び込んできた。


「(あ、あれは…)」


マリアンヌの目に飛び込んできた人物。

それは、変装をしたシエルとセバスチャンだった。

やはりアンダーテイカーの読み通り、彼らはアウローラ学会の裏の真相を確かめに、このカンパニア号に乗り込んでいたのだ。


これから起こりえる展開に背筋が凍りそうになったが、アンダーテイカーは気にも止めていない様で、遂にはフェニックスポーズを決めた2人を見て盛大に笑いだしてしまった。



「グフッ…ヒッヒッヒッ…イ〜ヒッヒッヒッ!まさか君があんなマネするなんてねぇ〜〜〜!!」


「(ア、アンダーテイカーさん!!)」


「真面目な顔して“フェニックス!!”だって!!だっはっは〜、ヒ〜〜マリアンヌ、小生窒息してしまいそうだよ〜イ〜ヒッヒッ!!」


そう言いながらマリアンヌにもたれかかる様に抱きつくアンダーテイカー。


「き、貴様…!!」


「まぁまぁ、坊っちゃん…それより貴方は何故ここに?」


「葬儀屋(しごと)でさ…病院はお得意様でね。」



アンダーテイカーはマリアンヌに抱きつきながらも、それとらしい受け答えをしてみせた。



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