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君は小生の宝物/葬儀屋/黒執事

第12章 ヤブレ血マミレ処女航海、いざ出航





「……ブァファッ!!ヒッヒッヒッ!ヒ〜〜〜ッ!!ギャハハハハ!!ヒッ、ヒ〜〜〜!!!」



アンダーテイカーは崩れ落ちるように膝をつくと、ベットに座っているマリアンヌの腰回りに抱きつきながらゲラゲラと笑い出す。


「(アンダーテイカーさん……??)」


何がそんなにおかしいのかさっぱり分からないマリアンヌは笑い続けるアンダーテイカーをただ黙って見つめる事しかできなかった。



いったい何がそんなに面白いのだろうか…



するとヒーヒーと息を上げながらヨダレを垂らしたアンダーテイカーがムクリと顔を上げる。


「マリアンヌ…よしておくれよ…小生を窒息死させるつもりかい?」


「(そ、そんなつもりは……)」


自分の訴えた事が全く伝わってない様子に少しムッとしてしまうマリアンヌ。


「マリアンヌが小生の事をそんな風に思ってくれてたなんて嬉しいよ。ありがとう。」


しかしアンダーテイカーは、素直に礼を言うとマリアンヌの顔を見上げながら、可愛らしくもムッとしてしまった頬を優しく撫でた。


「(あっ……)」


柔らかく微笑む美しい死神に、マリアンヌのペースは狂いっぱなしだ。


「(私はいつだってアンダーテイカーさんの美しさに心乱されているんです…心臓に悪いので、あまり驚かせないで下さい…)」


「そんなつもりはなかったんだけどな〜」


そう言いながらアンダーテイカーは、マリアンヌの膝の上で頬杖をついた。


「…マリアンヌは、いつもの小生と、こういう服を着た小生…どっちが好き?」


「(え……?!)」


心を乱してしまってるマリアンヌに構うことなくアンダーテイカーは涼し気な顔でとんでもない質問を投げかけた。


鎮まりかけた心臓が再び騒ぎ出す。


「(そ、そんな……)」




「ねぇ……どっち?」




吐息混じりに色っぽく囁かれてしまい、マリアンヌの瞳は戸惑い揺れる。



「(アンダーテイカーさん…それは…それは…)」



そんなの、両方に決まっているではないか。



「(両方…大好きです……)」



顔を上気させながら正直に答えると、アンダーテイカーは書き綴っていたマリアンヌの手を握り、そのまま手前に引いて強引に唇を奪ってしまった。




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