• テキストサイズ

君は小生の宝物/葬儀屋/黒執事

第12章 ヤブレ血マミレ処女航海、いざ出航




フワフワのベッドがマリアンヌの体重で少し沈むと、アンダーテイカーが片膝を乗せて顔の横に両手をついた。


「このまま抱きたくなってしまったよ…困ったな…どうしよかな〜?マリアンヌは…小生と、したい?」


「(!!!)」


前髪の隙間から覗いた黄緑色の燐光にドキンと心臓が跳ねる。



ずるい…

ずるすぎる…



しかし、顔を真っ赤にしたまま答えに迷っているマリアンヌを抱き起こすと、ベッドサイドに座らせて、アンダーテイカーは立ち上がる。


「(??)」


「本当は今すぐに滅茶苦茶に抱いてしまいたいんだけど…せっかくお洒落をしたからね。お楽しみは夜にとっておくよ〜」


そう言ってベッドサイドに座っているマリアンヌの頬にキスをすると、アンダーテイカーは自分の荷物の入ったトランクを1つ持ち上げ、洗面所の方まで向かっていった。


「小生も支度をするから待っていておくれ。」


黄緑色の瞳を柔らかく細めてマリアンヌに投げキッスをすると、アンダーテイカーはスッと洗面所の中に消えたいった。


「(も、もう…本当に…ビックリした……)」


マリアンヌはなかなか鎮まらない心臓の上に手をあて、何度も深呼吸をする。

しかし、変に深呼吸をし過ぎたせいで今度は過呼吸になってしまいそうになった。

それ程までにアンダーテイカーの言動はいつだってマリアンヌを振り回してしまう。

もうそれは、心臓がいくつあっても足りない位にだ。




ードサッー



マリアンヌは大きなため息をつきながらそのまま後ろに倒れて、座ったまま仰向けになる。

そして先程の意地悪な質問を思い出しては顔を上気させてしまい、思わず両手で顔を覆った。








すると…


「お待たせマリアンヌ?ラウンジでお茶でもしたら少し船内を歩いてみよう。」


「(あ、は、はい!!)」


アンダーテイカーは準備ができたのか、マリアンヌが横になってるベッドサイドまでくると、声をかけた。


のだが…


「(ヒッ!!!)」


覆っていた手のひらをどけると、あまりにも衝撃的なモノが目に入り、マリアンヌは声なき悲鳴を上げた。




/ 366ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp