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君は小生の宝物/葬儀屋/黒執事

第8章 死神との生活







そして月日は流れ、マリアンヌがアンダーテイカーと暮らし始めて3ヶ月がたった。



雑用にも慣れ、アンダーテイカーの仕事にも慣れてきたマリアンヌ。

アンダーテイカーの元で、自身を1人の人間として扱ってくれる、ごくごく当たり前の生活を送っていくうちに、マリアンヌ本人が大きく変わっていった。


まだまだ外の人間に対しては人見知りをするが、アンダーテイカーの前だけではよく笑い、よく話すようになったのだ。

それは、おろしたてのメモ帳が、次々と使い物にならなくなる程だった。








マリアンヌは毎日が新鮮で楽しかった。

自分を拾ってくれたアンダーテイカーのために家事をし、仕事の手伝いをする。

そんな自分にアンダーテイカーはいつだって喜び、労いの言葉をくれる。

自分を金儲けの道具のように扱う事など決してせず、また無理矢理に身体を求める事もしてこないアンダーテイカーをマリアンヌは心から信用し、信頼する様になっていった。





心から信じられるのはアンダーテイカーさんだけ。






そんなアンダーテイカーのためにできる事は他にはないか……マリアンヌの頭の中は毎日アンダーテイカーの事でいっぱいだった。





一方、アンダーテイカーは笑顔を見せ、たくさん話をしてくれる様になったマリアンヌに対して嬉しい気持ちはもちろんあったが、実のところ、少し複雑な想いも入り混じっていた。


ひとりぼっちになってしまった自分の前に突如現れてくれた少女マリアンヌ。

そんな運命の出会いをして3ヶ月。

まともな食事をする様になったからか、マリアンヌの身体は、やせ細っていた状態から、少しふっくらと、女らしい体型へと変化していった。

肌艶も良くなり、そんなマリアンヌから眩しい笑顔を向けられ、無邪気に話しかけられる様になる。

筆談で会話をする為距離も近い。


もともと運命的な出会いからマリアンヌに好意を持っていたアンダーテイカーは、自分の気持ちを抑えるので必死だった。


可愛いい可愛いいマリアンヌ。


本当ならすぐに自分だけのモノにしてしまいたい。

しかし、マリアンヌの過去を知っている以上、手荒な真似をする事はできず、歯がゆいながらもアンダーテイカーは、大切に扱うことしかできなかった。


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