第2章 ミサンガの意味
俺はわからなかった優愛のもとへ行っている意味が
ただ心地が良かったのだ。
それだけのこと。
なぜ心地いいかって…
自分に問いてもわからない。
頭が混乱する。
ビルの谷間に吹き抜ける風をあびながら答えをみつけだそうとした。
「飛影!」
声がした方に振り向くと蔵馬がいた。
「優愛さんが!」
優愛の名前を聞いた途端焦る。
蔵馬の話によると近くの公園に優愛の身分証明書が落ちており届けようと家に向かったら鍵が空いており中には優愛の姿はどこにもなかったという不自然に残されていたのは
「これは…」
優愛が手首に付けていたピンクのミサンガだ。
切れてしまっている。
「アナタは…昔のアナタはこれを恐れていたんじゃないですか?だから数年前に俺に…」
昔?蔵馬?疑問に思うが、今はそれどころでは無い。
邪眼で優愛を探す。
すぐ見つかった、路地裏だ。
風のような速さで優愛のところへ行った。