第2章 高級寮
「・・クラトス、お前・・まさか行方不明者の関係者とでもいいたいのか?」
「・・関係者じゃない・・・俺が行方不明者の一人だ。」
「・・・・・は・・・?」
俺はどう反応すればいいかわからなかった
クラトスは行方不明者の一人?
それはおかしい。
なぜなら、戦争が起きたのは俺が生まれる前
なら、同じ歳のクラトスが戦争の被害者になることはありえない
「お前、なに言ってるんだ?」
「だから、これから話す。
・・信じられないと思うが、黙って聞いていてくれ。」
クラトスは静寂になった部屋で、静かにベットに腰掛け、話しだした
「あの戦争が起きる前、俺は科学者に捕まり、実験体にされた。
どこで捕まり、どうやって捕まえられ、なぜ俺がそこにいたのかは、今でも思い出せない・・・。
だが、あいつらは俺の体をめちゃくちゃにいじったんだ。」
「・・・・いじったって・・」
「麻酔も、睡眠魔法もせずに、あいつらは俺の体にナイフを刺した。
皮膚を剥がし、目をえぐり、爪を剥がし、毒を注入し、血を入れ替え・・・更には脳の移植までしようとした。」
「お・・おい、それマジで言ってんのか・・・?」
「だが俺は死ななかった。
その場にいた誰かが、上級治療魔法をずっと俺に施していたから・・。」
「?!」
それはつまり、その実験場に魔術師がいたことになる
科学者と手を組んだ、裏切りの魔術師。
「そのおかげで、俺は魔術師ではなくなり・・・」
クラトスは襟もとのボタンをいくつか外した
「これを、見たことはあるだろ?」
そういって見せてきたのは〝吸血鬼の証〟だ
〝吸血鬼の証〟とはその名も通り、吸血鬼になった者に現れる印。
黒い月が太陽を刺してるかのような模様。
それが、クラトスに首にしっかりと浮き出ている