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【刀剣乱舞】波乱万丈、犯罪都市【名探偵コナン】

第25章 〜毛利蘭の苦悩〜



質問に答える蘭の話を聞いた麻衣は、最後の一文で顎に手を添えながら考える



「事件の報告を?一応彼は別件で忙しい状態なんですよね。誰にも居場所を教えず隠れているのに、彼方と連絡を取っても大丈夫なんですか?世間は色々物騒ですし、便利な機械が発達している時代です。有名ならば探偵として優秀なんでしょうし、そういう方の才能が頼られるのは良い事ですが……」

「で、ですよね……。だけど新一、いつも最後に自分の事は誰にも言うなと言付けるんです。だから大丈夫だろうと思ってて」

「誰にも言うなといっても、噂を完全に防げるとは限りません。ですが話を聞くに、ご本人が問題ないと判断しているのなら良いのでしょう。きちんとお気持ちを話し合って下さい。そして警察からの連絡で捜査の手助けをするのは職務内ですが、事件に関わった当人達以外に捜索情報を漏らすのは守秘義務に反してしまいます。規則は大切なので、少年と幼馴染のお二人にきちんと注意してください。偶然聞こえる場所の人が話を耳にし、SN○で呟いたものが広まる恐れもあります。こうした物騒な話は、知るべき方達のみが知るに止めるべきですーーー」



本来、探偵という職業は有名人のように顔や名前が広まる事はない。依頼者や依頼に関する者達のプライベートに踏み込む為、自分がその身を潜める事で周囲の好奇や当事者達の名誉を守り、自分の家族と友人などが仕事のトラブルに巻き込まれぬようにする。自分を切っ掛けとした危険を防ぐ事が目的なのだ。蘭はこうして麻衣の忠告を聞いて、初めて職業としての探偵の在り方を知った



「推理オタクで目立ちたがりの新一くんが、きちんと納得してくれると良いけど……。ほら、シャーロック・ホームズに憧れて探偵目指してんでしょ?推理ショーもその真似みたいだし」

「それは大丈夫じゃないか?一応本人も危機感があるようだしね」

「うーん。コナンくんもだけど、新一も事件になったら他の何よりそっちに舵をきっちゃうの。自分が現場で動いて解決したいって意地が凄くて……」



話せば分かると疑わない世良に反し、普段から新一をよく知る園子と蘭は活動自粛に酷く不安そうだった。そんな三者二通りの反応を見つめ、麻衣が「それなら」と言って提案した対応に彼女達は実践を決めたのだったーーー
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