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【刀剣乱舞】波乱万丈、犯罪都市【名探偵コナン】

第25章 〜毛利蘭の苦悩〜



最初は落ち込んでいて暗い表情だった蘭だが、今は目に見えて明るくなって気力に満ちた笑顔になっている。園子と世良も麻衣の話には気づきと共感があった。彼女の清濁を併せ呑んだ価値観は納得できるものがあり、直情的な自分達では考えが及ばないと説得力に感服していた。酷く悩んでいた蘭だけではなく、自分達も己の拗れた感覚に触れて変わろうと思う機会となったのだ。麻衣は調子を取り戻した彼女の様子をもう大丈夫と判断し、胸をなで下ろして一先ず安堵すると、次の話をすべくいつもの柔らかい微笑から顔を引き締めた


「まずはご両親の問題ですが、今はどのように考えてますか?」

「私はやっぱり一緒に暮らしたいって思ってます。だけど二人は別居のままが良くて、その理由を知らずにいました……。だから私、家族三人で話し合って今後を決めていこうと考えてます」

「ええ、そのお答えが最善だと思います。後は蘭さん達で納得するまで検討していくのみです。……そして、幼馴染の方に関して。幾つか質問しても?」

「は、はい。答えられる事なら」


麻衣は蘭の両親について、話し合いの成り行きに任せて問題ないだろうと判断した。元より繊細な家庭事情に他人が深く関わるものではない、必要な事に気づけたのなら後は本人達次第だ。きっと丸く収まるに違いない、そう思って疑わなかった麻衣は幼馴染に関する問題の方を困っていた。新一について質問があると言われた蘭も、何か引っかかりがあるのか不安がりながらも了承する


「では、前提の確認をさせて下さい。貴女の幼馴染は事件を追って疎遠になっているのでしたよね?連絡は時々取れますが、危険な状況にあるとも聞いている。合っていますか?」

「はい」

「彼は今学校を不登校で、実家も空けている状態、彼の両親も不在、警察も誰も彼の行方を知らない。メディアに顔を出すのをやめた為、死亡説があるけどそれを否定することも無く、かといって活動を自粛さている訳でもない」

「そ、そうです……」

「幼馴染の方と連絡を取っているのは?」

「えっと……私とコナンくん、新一の両親、警察の親しい刑事達は電話をしている所を見かけました。だけど、新一と一番連絡を取っているのはコナンくんです。事件に遭った時に父さんがいないと、すぐにその事件を報告したりしているみたいで……」
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