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【刀剣乱舞】波乱万丈、犯罪都市【名探偵コナン】

第25章 〜毛利蘭の苦悩〜



「あれは応戦した僕も悪かったんだ。蘭くんのせいだけじゃないし、終わった話を責めるつもりはないよ」

「世良ちゃん……っ」


麻衣に言われてハッと息を呑んだ蘭は、目を見開いて確かめるように両隣で座る友人二人の顔を見てみる。すると園子と世良の二人は不安など杞憂とばかりの優しい笑みを浮かべていて、蘭に励ます為の言葉と互いに反省し合っていた


「蘭さんは良くも悪くも、感情的になりやすいのでしょう。人一倍に責任感があるし、正しい事を成して悪を懲らしめたいと信念を燃やしている。恐らく一度イメージが浮かんでしまうと、絶対そうだと信じ込んでしまうのが癖があるのでは?」

「癖……。自覚はあります」

「特に蘭さんは環境が複雑ですし、嫌だと思った事に似ている場面や身近な人が事件・トラブルに遭うと、平常心を忘れてしまう。咄嗟に手足が出るのも大事な人が関わる故の怒り、悩んでいる中での不満やストレスが悪いイメージ通りの場を見て爆発したりなど。兎も角、自分で何とかしたい時の納得がいくケジメをつける手段がそれなのでしょう。話を聞いている限り、私はそのように分析しています」

「は、はい…。その通りです、勘違いの度に気をつけなきゃって思うんですが、つい……」



気を取り直した所で話を再開し、麻衣が蘭を見た印象や心理状態ついて当てていく。蘭は麻衣を通して自分の性格を見つめ直し、やんわり言われる言葉越しに己の浅慮と怒りっぽさを痛感しては気分を沈ませた



「取り乱すのは無理もありません、感情が昂ってしまう気持ちも仕方がない。ですが何か起こってからでは遅いのです、力はたとえ護る為のものでも武器に変わりはありません。容易く人を傷つけてしまえる物だと肝に銘じおいてください。思わずかっとなって頭に血が上ったとしても、絶対己の失敗や過ちを振り返って冷静になる事、心の余裕を持って落ち着けるように日頃から心掛けてください」

「……っ、はい。分かりました」

「「(私/僕 も絶対やめないとなぁ……)」」

「それと、これは三人ともに言える事です。確かに武術は護身用に用いられますが、あくまで自分を鍛えあげる為の競技であって相手身体にダメージを与えるものではありません。だから無闇に使ってはならないのです。道場も試合会場も安全性を徹底させて行うでしょう?」

「「………」」
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