• テキストサイズ

最愛 【黒子のバスケ】

第7章 近づく距離


一緒にランニングしてても意識しねぇとつい見ちまいそうで、いつもよりも速いペースで走って必死に耐えた


「はぁっ…もう走れないっ。あたしあっちでヨガしてくるね」

「あぁ。俺その辺で筋トレしてっから、疲れたら言えよ」

「うん」


ヨガブースに移動する黒須を見ると、こともあろうにパーカーを脱ぎ始めた


おいおいおい……

やめろ!脱ぐな!頼むから着てろ


パーカーがないせいでさっきは見えなかった腰と肩が見えてもう本気でどうにかなりそうだ

しかも背中がXになってるウエアのせいで肩甲骨が見えて、それがマジで色っぽい


死ぬ……

見たらいろいろ終わる




黒須を見たいのと見たらやばいの葛藤でちっとも集中できねぇ


見たい

見るな

見たい

見るな

………



あー…見てぇ

いや、見たらやべぇ






『ねぇ…ダイキじゃない?』

『あ?』


黒須を見ねぇように必死になる俺の名前が呼ばれて、そいつを見ると自信に満ち溢れた見覚えのない女

『NYで会えるなんてね。今日空いてる?』

まるで“あたしの誘いを断るなんてしないわよね”とでも言いたそうな口ぶりだった



誰だこいつ?
見たことねぇし知らねぇ。
しかも会いたくて会ったわけじゃねぇし

俺が巨乳好きだって知ってるかのように見せつけられるでかい胸

今までなら乗ったかもしれねぇけど今は全く興味が湧かねぇ


巨乳好きだけどそれで女を選ぶのはもう終わった

俺は今黒須好きなんだよ。黒須以外の女に全く興味はねぇ

『忙しい。今日も明日も明後日も予定だらけだ』

ちらっと黒須に目をやると、黒須もこっちを見てて変なとこ見られちまったと思ったけど別にこの女と俺は無関係

誘いにも乗らねぇから全くの他人


『じゃあ連絡して』

『断る』

渡されそうになった番号をすかさず断って会話を切り上げると、不満げに顔を歪めてやっといなくなった。


人も増えてきたしどうせ集中できやしねぇし
アレックスにも連絡してネロの様子を聞きてぇし、部屋戻るか


俺はネロといるとデレてるとか言われるからそれを見られんのが嫌で先に風呂に入らせようとしたけど黒須にすげぇ微妙な顔をされた


もしかして手出されるって思わせたか?

俺信用されてなさすぎだろ

先は長げぇな…
/ 1753ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp