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最愛 【黒子のバスケ】

第7章 近づく距離


青峰君に抱きしめてもらっていたら本当にいつまでも寝てしまいそうで勿体ないけどそろそろ起きようと思って目を開けて見上げたらバッチリ目が合った

うそ…あたし…また爆睡してた

「おはよ」

「オハヨゴザイマス」

「なんで片言なんだよ(笑)」


そんな優しく笑ってギュッってしてくれるけどカタコトにもなっちゃうよ

もうなにこれ…
どこからが夢でどこからが現実なのか分かんない

だけどコンタクトをしたまま寝たせいで目がカサカサでそれだけがこれは現実だって教えてくれるようだった


「あの、コンタクト外したいの」

起きてるのに抱きしめられてるなんて恥ずかしすぎて耐えられない

本当はもっとこうしてたいけど本当に心臓がどうにかなりそう

「お前その目コンタクトなのか?」

「うん。すっごい目悪いから」

「じゃあ行ってこい」


優しく笑ってすんなりと離してくれた腕に少し寂しさを感じた

朝はやっぱりちょっと寒いから青峰君の体温がなくなって、やっぱりもうちょっとあのままいてもらえばよかった…

ぎゅってされるのはすごく恥ずかしいんだけど…嬉しい
ドキドキするんだけど安心する


コンタクトを外して顔だけ洗って眼鏡にして部屋に戻ると青峰君は広いカウチで両手を広げたままゴロンってしてた

青峰君が腕を広げてもはみ出さない大きなこのカウチ


「まだ眠いならベッドで休んだら?」

「いや、もう眠くねぇ。眼鏡だと頭よさそうだな」

隣に座ると青峰君も起き上がってブランケットをあたしにもかけてくれた

「ありがと。やっぱNYって寒くなるの早いよね」

「そうだな。でも昨日はすげぇ暖かく寝れた」


からかわれてるって分かってるのに…
どうしてあたしってこういう時ポーカーフェイスができないんだろう…

すぐに赤くなる自分の頬を抑えて青峰君から顔をそらした



「…だって……青峰君寝ぼけてるんだもん」

「ネロだと思い込んでた」

「もー!」

寝ぼけてるなって思ってたけどまさかワンちゃんと間違われるなんて…
あたしそんなに毛深くないのに‼


「ははは!飯にしようぜ」


青峰君が笑って話題をそらしてくれてよかった。
それに本当にお腹も空いてるし

だけど朝食の時間も過ぎちゃっててブレックファーストは注文できないからラウンジにお願いして適当に持ってきてもらうことにした
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