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最愛 【黒子のバスケ】

第7章 近づく距離


『おい‼どうなってんだよ‼セキュリティは何やってんだ‼』


ジェシカからの伝言を伝えて一気に機嫌の悪くなった大我が、エージェントに電話するなり怒り始めた。





大我はいつも優しいし穏やかで怒鳴ったり怒ったりなんてしないのに…


あたしを無理に使ってくれたせいで大我の立場が悪くなってるんじゃないかって思うと自然と涙が込み上げてきた。


泣いたって何にもならない。

仕事で証明するしか…

ジェシカにこれ以上文句を付けさせないようにするには、仕事を期待以上にこなして黙らせるしか方法がない。





「怒鳴って悪かった…そんな顔するなよ…」

「大我のせいじゃない。これはあたしの問題。それよりジェシカんとこ行かなくて大丈夫?」


大我は自分が怒鳴ったからあたしが泣きそうなんだって思ってるみたいだけどそうじゃない。
BOSSにも大我にも仕事ができるようにしてもらわないといけない自分に腹が立ってどうしようもなかった。


「全部エージェントを通して話す。仕事で来てんだ。個人的に会うつもりはねぇ」

「じゃああたしも、仕事させてもらっていい?」

「当たり前だろ。お前のクライアントは俺だ。俺がお前に頼むって言ったんだから美緒やるに決まってるだろ」


大我の声が少し柔らかくなって、表情も和らいだのを見てあたしも少し心が落ち着いた。

とにかくこの撮影のために大我を完璧に仕上げることだけが今のあたしの仕事。


クライアントにクビだと言われていないなら、あたしがやる。

「じゃあ、よろしくお願いします」

「頼むぜ、メイクさん」


気持ちを切り替えて大我に挨拶をすると、大我もニカッと歯を見せて笑ってでっかい手があたしの頭をぐしゃぐしゃと撫でた。


ここに来てから大我のこういう笑顔が見れたのは初めてだった。


食べることが大好きな大我が、昨日の夕食の時間ですらピリピリとしてる感じだった。




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