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最愛 【黒子のバスケ】

第25章 起憶


青峰君の腕の中は気持ちよくて、自分が肌を晒してることすら忘れてあたしは朝までぐっすりと眠った


肌が触れてるとよく眠れる


起きた時の恥ずかしさはパニックに陥りそうな程だけど、大好きな人の肌に触れてるのは他では得ることのできない幸せをもたらしてくれた


あまりの恥ずかしさに起きたことが言えず、青峰君の腕を解いて枕を抱きしめて体を隠して青峰君の奥にあるガウンを取ろうと体を起こした。


キャミソールは行方不明で探すのは後回し。


とにかく今はこの体を隠すために後少しで手が届きそうなガウンを……


青峰君の顔に少しだけ覆いかぶさるようになりながら後少しで届きそうなガウンに懸命に腕を伸ばした


あと1mm………















「朝から随分と大胆な誘いだな」


しまった……起こしちゃった


青峰君を起こしたくないからベッドから降りて反対側に回らなかったあたしの策は全くの無意味


むしろ覆いかぶさってるように見えるこの体勢は少し間違えるとあたしが青峰君を押し倒してるようにしか見えない


結局ガウンを掴めなかった腕を即座にひっこめて座り直すと、両手で枕思いっきり抱きしめてその場でベッドに突っ伏した



恥ずかしい


昨日甘えてあんなことして、自分から誘ってるとか言って


もう穴があったら入りたい

思いっきり飛び込んでもう出てこれないように蓋をして欲しい


亀のようにそこで固まって動かずにいると背中に柔らかい布の感触があって、青峰君がガウンをかけてくれたことは明らかだった


そうだ……
服を着てないんだから背中だって丸出し

頭隠して尻隠さず
間抜けすぎてもう余計に恥ずかしい


「ぁ……りがとぅ……」

「まだ時間いいだろ?絶対ぇ見ねぇからもっかいそのまま抱きしめてぇんだけど」


抱きしめられるのは好き
肌が触れるのも好き


なんだけど、もう恥ずかしくて恥ずかしくて頭が爆発しそう

でも青峰君は見ないって言ったら本当に見ないでいてくれるから



もぞもぞ動いて青峰君に近づくとお布団をかけてくれたから、枕を抱きしめてる手を青峰君にぎゅっと回した。



青峰君があたしたちを隔てる枕を抜き取ってぴったりとくっつくように抱きしめてくれた。
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