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最愛 【黒子のバスケ】

第25章 起憶


華奢で小さくて、思いっきり抱きしめたら折れちまいそうなのにどうしても思いっきり抱きしめたくなっちまう


好きな女と上半身裸で抱き合うだけなんて拷問だと思う奴もいるかもしれねぇけど、俺はみさきの肌に触れられることがめちゃくちゃ幸せだった

あっちが反応してねぇなんてことはもちろんねぇけど、勢いに任せて理性が崩壊することもねぇ


過去からゆっくり脱却しようとしてるみさきの手助けになれるなら俺の欲求なんてどうでもよかった。


俺が寝ようとしてもちょっかい出してきたみさきが今度はウトウトしてる。

朝までセルジオの真似ってのを守ってかちゃんと猫の耳つけたままにしてるとこが素直でいじらしくて、めちゃくちゃ可愛い


それに、この状態でウトウトしてくれんのがすげぇ嬉しかった

警戒してたらきっと眠くなんてならねぇだろうし、やっぱり服を着るって言われても俺にはそれを止める権利はねぇ


「眠かったら寝ろ」

「さっき寝るの邪魔してごめんなさい」

「いーんだよ」


さっき寝なかったおかげで今こうやってみさきに触れてられる。

みさきが俺を寝かせねぇって甘えてくれんのはめちゃくちゃ可愛かった


抱き合ったまま頭を撫でてたまにキスするとトロンとした目で俺を見るみさき


胸が当たってて感触の違うとこが分かってめちゃくちゃ触りたくなるけど…



さすがにそれはマズい

多分みさきは今のこの体をくっつけてる状態が精いっぱいで、俺が勝手に進めたら絶対に限界まで我慢してまた振出しに戻っちまう

振出しに戻るだけならまだしもマイナスになっちまうことだって全然考えられる


みさきがそれを望んでくれて、それを俺に教えてくれるまでここより先には進めねぇ


確かに理性との戦いは楽じゃねぇ
けど俺が、みさきを傷つけた男と同じになり下がる訳にはいかねぇ

柔らかい肌を撫でてキスして、徐々に目が閉じていくみさきを見て頭を撫でると少しずつ呼吸が深くなって力が抜けていった



傷付けられた分、必ず俺が幸せにする

今は俺のせいでめちゃくちゃ泣かせちまっててそんな事言えた義理じゃねぇけど、俺は一生かけてお前の傷と向き合っていく


どんなに時間がかかっても…

一生抱けなくても、俺にはみさきしかいねぇんだって何の迷いもなく断言できる
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