第3章 年中行事〜クリスマス〜
小南視点
あれから千佳に頼まれた後、反射的に「わかった」と即答した明希を隣の部屋まで連行し、着替えさせた。
今は可愛くなった明希をみんなにお披露目中。
「どう!明希可愛いでしょ!」
自信満々で明希の格好を自慢する。
恥ずかしくて下を向いていた明希は、少しだけ前を向くと千佳が満面の笑みでこちらに駆けてくるのを見て顔を緩ませる。可愛すぎか
「先輩!すごく似合ってます!可愛いです!」
「あ、ありがとう。千佳ちゃんの方が可愛いよ」
「藤咲先輩も、普段からこういう明るい色の服着ればいいのでは」
「暗い色が好きなの。可愛い色の服は僕じゃなくて可愛い子が着ればいいの」
「アキ先輩も可愛いよ?」
「君達の方が何倍も可愛いよ〜」
集まって来た後輩達の頭を丁寧に撫でて行く。後輩達の気持ち良さそうな表情を見て癒される明希に、今度はこっちが癒される。
「先輩はショートパンツスタイルなんすねスカートにしなかったんですか?」
「スカートは絶対いやって言ったら、栞がコレ出してきたの。準備良すぎじゃない?」
「断られるのは想定内だったからね!ショートパンツだったら絶対領域もギリギリまで作れるし、セットの上はへそ出しだからこれ一択だよね!」
「宇佐美先輩ナイスです」
やっぱ明希のボディラインは活かすべきよね。良いもん持ってるんだし、有効活用するのは当然よ。
すると玄関から「ただいま〜」と間の抜けた声が聞こえて来た。
「ちょっと着替えてくr「そうはさせない」嫌だー!離してー!」
逃げようとする明希を栞と2人で捕らえる。ナイス栞。
そうこうしているうちに迅が部屋に入って来た。
「何の騒...ぎ...」
「....」
暫く沈黙が流れた後、迅がボンッと音が聞こえそうな程に顔を真っ赤にした。
心配した明希が駆け寄ることはわかっていたので力を緩めると案の定側に寄った。
「悠一!?大丈夫!?」
「だ、大丈夫...!?じゃない...」
大丈夫じゃないのはわかるわ。近付いてるせいで谷間見えてんでしょ。
どうだ、明希の悩殺ボディ。
「熱あるのかな...?」
「ない!熱は無いよ!ただ...」
「?」
いけ!迅!男を見せるのよ!
「明希がすごく可愛くて...その...似合ってる」
「....!?」
2人とも真っ赤になり、空気が滅茶苦茶甘い。
隣の栞は抜かりなくビデオ回してる。流石ね。
