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モデルのボーダー隊員~番外編~

第3章 年中行事〜クリスマス〜


木崎視点

「「レイジさん助けて!/捕まえて!」」
「!?」

突然の事に流石の俺も動揺が隠せずその場に固まる。

「助けて!」

そう言って俺の後ろに隠れたのは藤咲。

「捕まえて!」

と言って俺の前でサンタの格好なのに捕食者の目をしているのが小南。
こいつら本当に仲良しだな。

「何だ2人とも。説明がないと何も出来ないぞ」
「明希にサンタの衣装着せようとしたら逃げられた」
「着たくないから逃げた」

なるほど。これは小南が悪いな。と言おうとした時、「待ってください!」と入口から声がした。

「先輩方速いです...」
「ほぼ同時に走り出したよねぇ〜」
「あれはすごかった」
「お前達もか。もう少し静かにしないと陽太郎が起きるぞ」

その一言で全員が顔の前で人差し指を立てた。仲良いな。

「それより、小南。嫌がっているやつに無理強いは駄目だろう」
「うっ...」

一応悪い事をした自覚はあるようだ。

「藤咲も、着たくない理由を伝えてないだろう?」
「...衣装が可愛らしすぎて僕には着れない」
「確かに可愛らしい衣装だが、藤咲にも似合うと思うぞ?」
「!?」

藤咲がゆでダコみたいに赤くなってしまった。何か変な事でも言ったか?

「レイジさんってば〜w遠回しに明希ちゃんの事可愛いって言ってる〜w」
「マジっすかレイジさん。タラシっすね」
「おいコラ宇佐美、京介」
「ごめんなさーい」
「嘘です。でも、確かに衣装は似合うと思いますよ。先輩が可愛いのも事実ですし」

藤咲がどんどん赤くなっていく。

「...もう消えてしまいたい」
「消えたら迅が悲しむぞ」
「それはダメだ。消えない」

よし、元に戻ったな。迅効果凄いな(※付き合ってません)

「あの...」
「どうした?千佳」
「実は先輩に着て欲しいって頼んだの私なんです」
「え?」
「どういう事だ」

小南と宇佐美を見れば、あちゃぁという顔をしている。

「千佳に頼まれて明希を隣に呼んだのよ。で、まず5人の衣装見せて気が緩んだ所を捕まえて着せようと考えたの」
「やっぱ千佳ちゃんに直接言ってもらう方が良かったって。明希ちゃん後輩に弱いもん」
「何でバレてるの」

未だ隠れたままの藤咲が呟く。お前、誰から見ても丸わかりだぞ。

「よし、千佳ちゃん!言ってみよ〜!」
「えっと...サンタの衣装着てくれませんか?」
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