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モデルのボーダー隊員~番外編~

第14章 Happy Birthday!!


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狙撃手訓練場

今日は千佳ちゃんの付き添いで、狙撃手の合同訓練の見学に来ている。
訓練が始まって30分が経過、休憩時間になった。

「お疲れ様。2人とも、また上手くなったんじゃない?」
「ホントっすか!やった!」
「やったね出穂ちゃん!」

2人はキャッキャしているのを眺めていると、足元から視線を感じた。なんだろうと見下ろすと、出穂ちゃんが連れている猫がこちらを見ていた。

「んー?どうしたの〜?」

しゃがんで猫の頭を撫でてやると、気持ちよさそうに目を細める。あ〜可愛い〜。

「にゃんこ〜!」
「あ、茜ちゃん」

突然の大声に驚いたのか、猫が出穂ちゃんの膝の上に逃げ込む。

「あ、逃げられちゃった」
「猫は大きな音が苦手だからねぇ。そっと声を掛けて触るといいよ」

こんな風に、と茜ちゃんの頭を撫でてやる。こちらもまた気持ちよさそうな顔になる。

「先輩は撫でるのがお上手ですね」
「可愛いものを見ると撫でたくなっちゃうんだよね〜」
「あ、そうだ!明希先輩、ちょっと待っててください!」

急にどこかへと走っていった。どうしたんだろうと少し待っていると、当真さんを連れて戻ってきた。

「あれ?当真さん?」
「お、藤咲じゃねーの」
「実はですね!私と当真先輩は今日が誕生日なんです!」
「えっ!そうなの!?」
「おー、実はそうなんだわ。祝ってくれや」
「もちろん!おめでとう茜ちゃん!当真さん!」

まさか2人が同じ誕生日だとは思わなかった。というか、プレゼント用意してないなと思い至る。
どうしようかと一瞬考えるが、次の瞬間にはある事を思い付いていた。

「あの、プレゼントは用意出来てないんだけど、よかったらこのクッキー貰って?美味しく出来たから」
「わぁ!いいんですか!?」
「お、サンキュ。ありがたくいただくぜ。久しぶりに訓練に出てきてよかったわ」

2人とも嬉しそうに受け取り、当真さんに至っては頭をわしゃわしゃと撫でられた。

「当真さん雑っすよ。そんなんじゃ女の人に嫌われちゃいますよ」
「そんときはそんとき、次のヤツ探すまでだ」
「うわー当真さんサイテー」

今度は出穂ちゃんとじゃれ始めた。こちらの師弟は非常に仲がよろしく楽しそうだ。
茜ちゃんは早速師匠の透君に伝えに行っている。あの師弟は本当に和む。

2人とも本当におめでとう。と心から祝う明希だった。
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