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モデルのボーダー隊員~番外編~

第14章 Happy Birthday!!


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『Happy Birthday!!』

そう書かれた菓子パンのネームプレートには、「桐絵」と名が書かれている。
今日は桐絵の誕生日、盛大に祝う準備は出来た。
あとは主役の桐絵が陽太郎とのお使いから帰ってくるのを待つだけだ。
全員がクラッカーを持ち、玄関で待機する。

「コナミ先輩、喜んでくれるかな」
「きっと喜んでくれるよ!遊真君、飾り付けとかいっぱい頑張ってたもん!」
「千佳の言う通りだ。先輩はサプライズが好きらしいし、絶対喜んでくれる」
「そうか。先輩、早く帰ってきてくれないかな」

後輩達の会話が可愛すぎて他先輩組は悶えている。

数分後、コツコツと歩く音が2人分聞こえてきた。そしてガチャッとドアが開かれた瞬間、パンッとクラッカーが弾く。

「「小南(先輩・桐絵)!誕生日おめでとう!」」
「え、うそ!いつの間に用意してたの!?」
「昨日からだよ!そんな事より早く入って!遊真君、あとよろしくね!」
「任されたぞ」

遊真君と桐絵を残して全員でリビングに戻ると、出来たての料理を急いで盛り付けセッティングをする。それまでの時間稼ぎ(日頃の感謝)を遊真君にして貰っている。

丁度用意が終わった時、リビングの扉が開かれる。桐絵が遊真を抱っこしたまま入ってきた。

「遊真君、どうしたの」
「日頃の感謝を伝えたら泣かれました」
「えぇ...桐絵泣かないでよ〜」
「だって...遊真が嬉しいこと言ってくれるから...つい...」
「うんうん、わかったから。レイジさんと僕が作った料理が美味しくなくなっちゃうよ」
「それは嫌。食べるわよ遊真」
「ラジャ」

いつもの定位置に着いてみんなで楽しく食べ始める。全て桐絵が好きなもので揃えた、専用のフルコースだ。
満足気に頬を膨らませ、満面の笑みで食べ進める桐絵は本当に可愛い。

デザートには桐絵が好きなフルーツでたくさんのお菓子を作った。フルーツケーキにミックスジュース、パウンドケーキなど、作れるものと時間の許す限り沢山作った。作りすぎて怒られた。
桐絵はどれも美味しいわ!と幸せそうに言ってくれた。

食べ終わった時にはみんな動けないくらいお腹がいっぱいになっていた。

「明希〜作り過ぎよ〜」
「ごめんね〜?桐絵の喜ぶ顔を考えたら止まらなくて〜」
「もう、明希大好き」
「僕もだよ〜。桐絵、生まれてきてくれてありがとう」
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