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モデルのボーダー隊員~番外編~

第13章 ストーカーにあったら


お昼はいつものように屋上で集まって食べた。
16歳組の皆とお喋りしながら食べていると、朝の不快感や恐怖は感じなくて済んだ。寧ろすごく楽しくて癒された。
蓮琉も皆と仲良くなれたみたいで、楽しそうに話をしている。新しく友達が出来て良かったね。
すると、念願叶って漸く隣に座る事が出来た賢が、クイッと僕の袖を引っ張る。

「明希ちゃん先輩、大丈夫?」
「え、どうして?」
「いや、あまり箸が進んでないみたいだったから、体調が悪いのかなって思って」
「あ、ほんとだ。明希先輩いつもより食べてない」
「具合悪いんですか?」

賢の一言で皆が僕と僕の弁当を見る。
皆の勘が鋭い、若しくは僕がわかりやすいのかな?

「大丈夫、僕は元気だよ!今日はお弁当が少し多くて、あまり食べれてないだけだから気にしないで?」
「そっかー!それなら良かった!」
「変に心配させちゃってごめんね?」

そう言えばみんな笑顔で「先輩が元気なら大丈夫!」と言ってくれた。くっ、皆が良い子過ぎて眩しい...。

5、6限目が体育だった事を思い出し、後輩達と別れてすぐに更衣室へ向かった。今日は2-Eと合同のため、瑠衣と友子と一緒だ。

「あ、明希遅かったね〜」
「ごめんね。食べ終わるのが遅かったんだ」
「そういう時もあるよ。予鈴まだだし、急げば間に合うよ」

今日の内容は持久走。1kmを何分で走れるかを見る。
それなりに体力のある僕と友子は3分以内で走り切り、瑠衣は5分ジャストだった。
体育が終わると、一気に脱力感が出て来た。

「持久走疲れたね〜」
「2人とも体力おかしい」
「あはは...」
「あんたはもう少し体力付けな」
「むーりー。喉乾いたし、購買でココア買おー。くまの奢りで」
「何であたし!?」

3人で喋りながら教室に向かっていると、再び嫌な視線を感じた。パッと振り返っても誰もいない。なんなの...?

「明希?どうしたん?」
「後ろに何かあるの?」
「う、ううん。何でもない。それより購買行こう」

二人を急かし、購買へ向かう。早くこの嫌な視線から逃げたかった。

購買でココアを買ってもらい、2人とは生徒玄関で分かれた。蓮琉はまだ教室から出て来ていないようだ。
分かれてからずっと視線を感じていたが、少しの間だけならと我慢して待った。

それから5分程で蓮琉が出て来た。それと同時に嫌な視線は消えた。
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