第2章 日常
※マサイの弟と妹の名前は本名ではなく作者が勝手につけた名前なので、本名ではありません。
「朝飯食ってく?」とマサイに言われてその言葉に甘えることにした。
マサイのお母さんの料理を食べるのは結構久々。
「マサトとアリスは?」
マサトはマサイの弟、アリスは中学生の妹。
「マサトは仕事始まる時間遅いからまだ起きる時間じゃないけど、アリスはもう起きる時間かな。
俺母さんにユラの分も朝飯作っといてって言ってくるからアリス起こしてくんね?」
「うん、わかった」
そう言って私はアリスの部屋に向かった。
*
アリスの部屋に入ると女の子らしい家具や雑貨が置いてあった。
あとアリスって名前だからアリスグッズも多い。
それに比べて私の部屋は白と黒で統一されている。
特に好きなキャラクターとかいないし、白と黒以外の色の家具があったら落ち着かないし。
でも好きな色はオレンジっていうね。
薄ピンクのベッドですやすやと寝ているアリスに近づく。
目線を合わせるために屈んでアリスの頭に手を伸ばす。
「アリス~、朝だよ〜」
そう言いながら頭を撫でてやると、
「う〜ん…」
避けるように寝返りを打った。
あれ、私ってアリスに嫌われてたっけ…?
いやそんなことはない。
だってアリスが起きてる時間にマサイ家にお邪魔したらマサイより早く出迎えてくれて抱き着いてくるし。
………そうだった。アリスはこの兄妹の中で一番寝起きが悪いんだった。
マサイとマサトは自分で起きたり誰かに起こされたらすぐ起きるけど、アリスは昔から寝起きが悪い。
ンダホまでとは言わないけど普通に寝起きが悪い。
「アリスー」
優しく掛け布団を剥がすとアリスはゆっくり目を開いた。
お、寝起きが悪い割りにはいい感じじゃん。
「アリスおはよ」
「ん〜?……わっ、ユラちゃん!?」
私がいることに驚きすぐに起き上がるアリス。
「お母さん朝ご飯作ってくれてるから下行こっか」
「うん!!」
ここだけの話だけど、アリスってマサイとかマサトには似てないけど普通に美少女。
でも行動は似てるかもしれない。