• テキストサイズ

氷帝恋物語★テニスの王子様

第1章 ~ATOBE KEIGO~


学校の帰り、一人帰っていた私は、小刻みいいクラクション音に視線を向けた


「ミカエルさん!」


運転席のウィンドウを開けたミカエルさんが、こちらに頭を下げる


私は近寄ると、同じように頭を下げた


「こんにちわ、ミカエルさんお一人ですか?」


「私用で出ておりましたら様を見かけたものですから。今お帰りですか?」


「部活が早く終わったので…少しプラプラしてました」


「左様でございますか。…宜しければですがこの後、お暇ですか?」


「え?」


「旦那様の取引先の方から美味しいお菓子を頂きまして、食べにいらっしゃいませんか?」


「…いいんですか?景吾に確認取らないといけないんじゃ…」


「今日の様は私のお客様です。構いませんよ」


ニコニコと穏やかに微笑むミカエルさんに絆され、私は頷いた


ミカエルさんの運転する車に乗り、景吾の家に着くと、景吾の姿は見当たらない


「…景吾はいないんですか?」


「いらっしゃると思いますよ。私が出かける前はいらっしゃいましたし…多分、あそこにいらっしゃるかと…」


「あそこ?」


ミカエルさんに着いていくと、広いバルコニーの先に屋外のプールが見えてくる


(やっぱりプールとかもあるんだ…)


私が唖然としていると、ミカエルさんの足が止められる


「ほら、いらっしゃいました」


目線の先には、プールサイドに備え付けてあるウッドチェアに座る景吾の姿


背もたれに体を預けながら、どこか遠くを眺めているような雰囲気は、声を掛けるのを躊躇わせる


(あれ…何か…)


私の違和感を感じ取ったのか、ミカエルさんが振り返る


「最近、景吾坊っちゃんはああやってずっと何か物思いにふられていて…何かご存知ですか?」


その言葉に私はある一つのコトを思い浮かべた

/ 56ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp