第1章 ~ATOBE KEIGO~
「……なんで?」
画面にはLOSEの文字、隣を見ると、WINと描かれていて
「何で1位なの!?」
「アーン?知るか。てか名前登録するのか?」
「登録って…何スコア叩き出してんの!?」
「だから俺が知るかよ…」
「もー悔しい!!!次っ!!次やるよ!!」
「ガキかよ…おい、引っ張んな」
がグイグイ引っ張っていく
景吾は喉をくつくつ震わせながら、着いていった
暫く色々なゲームを楽しみ、ゲームセンターを出る
「あー遊んだー♪どうだった?」
が伸びをしながら尋ねてくる
「そうだな…悪くねぇ」
「そっか♪」
はニコニコしながら微笑んだ
そしてふと足を止め動かなくなる
「どうした?」
目線の先にはぬいぐるみが詰まった箱が置かれていて
「UFOキャッチャーだっけか?」
「うん…」
中にはフワフワしたウサギのストラップ。それをキラキラした瞳で見つめている
「こんなのが好きなのか?意外だな」
「確かに普段はそうでもないんだけど…だって可愛くない?なんかモフモフしてて」
「そうか?」
「よしっ!!一回だけ…あーダメだ…」
アームを操作するも、ウサギはすり抜けていった
「残念…帰ろっか」
「待て、俺もやる」
俺は余ってた小銭を投入すると、ボタンに手を掛けた
「で?どの色が欲しいんだ?」
「ぇと…ピンク…」
俺は巧みにアームを操作するも、後一歩という所で取れない
何度やっても結果は同じだった