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氷帝恋物語★テニスの王子様

第1章 ~ATOBE KEIGO~


大人と対等に渡り歩く姿に、どこか違和感を感じたコト


頭が良く、瞬時に物事を判断する所は部長や生徒会長に適していると思うけど、逆に頼られる分、自分が頼りにする所がないんじゃないか


だとしたら私のさっきの行動は、景吾を傷付けたんじゃないのかな…


景吾が差し伸べてくれたきっかけを、私は振り払った


(でも…だからって巻き込むワケには…)


「様?」


「あ…」


「(いけない、また考えが逸れてっちゃった)そう、ですね。確かに子供っぽさに欠けてますよね」


そう言ってから私はハッと手で口を押さえた
その行動にミカエルさんがクスリと笑う


「いいんですよ。此処での話は私と様の秘密です」


「す、すみません…」


「いえ、そうやって今までに坊っちゃんにハッキリと物事をお伝え出来る人はいませんでしたから…あ、着きましたね」


視線を外に向けると、見慣れた景色


「あ…ありがとうございました」


「いえいえ」


扉を開け、優雅な手つきで私を促すと、私は頭を下げて家へと入っていく


「様!」


「?」


「景吾坊っちゃんを宜しくお願い致します」


真剣な表情を浮かべたミカエルさんが深々と頭を下げる


「大丈夫ですよ…景吾は…いくら大人びてたって、私達と同じですから」


私はもう一度頭を下げると、家へと入っていった


「私達と同じ…ですか…」


ミカエルは穏やかに笑みを浮かべると帰路へと着いていった

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