• テキストサイズ

【NARUTO】柔らかな月を見上げて

第16章 小さな手


問われたイタチは
静かに首を横に振る。


「名前は特定出来ていない。ただ……、手がかりは掴んでいる。木ノ葉の店に通う売人の女に渡したと。高く売れた、と喜んだ顔で言ったようだ」


高く売れた……。店……。
羽振りが良い客ってことね。


「んー、なるほどね……。こういうときのお店って、だいたい夜に賑わうお店でしょーね」


闇市場に売る気か?裏で大麻やコカインに手を出すように、媚薬が売買に使われては非常に危険だ。特に今回の媚薬は相当厄介な物だ。


素人が手を出して良い代物ではない。早急に対策を打たなければ、死人が出てしまう。

後手後手に回れば、後々厄介だ。カカシは悩んだ。少ない暗部。すぐに抑止力に繋がるモノが必要だからだ。



しばし沈黙の後、カカシが言った。


「三代目、……新聞に号外を出しましょう。薬物を取り扱うビンゴブックに載る男が捕まったと。薬物を使用した詳細も克明に」


「……号外か……、それが役に立つのか?」


カカシは「はい」と頷いた。


「ほとぼりが冷めるまで、売買に使わないとオレは思います。号外後、暗部の忍達が、夜の店を巡回し、堂々と警戒している。そんなときに、媚薬を売買に使えば、簡単に足がついてしまいますからね」

とカカシは補足した。

「ただ、相手も早くさばきたいはずです。そうなれば、潜入捜査も必要になってくるでしょう」



間を開けたあと、猿飛ヒルゼンは、机に置かれた巻物を取り出した。

「良かろう。では、すぐに手配する。 カカシ、明日にでも暗部を招集し、巡回しろと伝えるのじゃ」



と猿飛は筆を持ち言い放った。





/ 561ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp