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モデルのボーダー隊員(前のストーリーとは少々異なります)

第14章 嫌な夢と侵攻


東さんからの報告の後、各隊からの新型トリオン兵の出現報告が相次ぐ。本部への通信が筒抜けの僕は、今からの動きを考えていた。

「忍田さん、僕が遠隔サポートで新型の相手をします。新型に遭遇した部隊に繋いでください」
「わかった」

忍田さんが各隊に通信を繋いでくれたのを確認して、話し始める。

「新型トリオン兵と遭遇した隊員に伝えます。その新型は僕が相手します。近くにいると巻き添えになってしまうので今すぐ離れてください」
『東だ。黒トリガーを使うのか?トリオンの消費が激しいと聞いたが、大丈夫なのか?』
「大丈夫ですよ東さん。僕のトリオンは千佳ちゃんよりも多い。それに、黒トリガー使用時は更にトリオンが増えますから。それより、今すぐ離れないと巻き添えを食らいますよ?」

そう言って雷刃を各方向へ向けて振るう。一瞬のうちに新型が一刀両断された。各隊から驚きと感謝を述べられ、僕は忍田さんに次の敵に向かうことを伝えた。

「忍田さん、暫くトリオン温存に移ります。また何かあれば僕が対処します」
『助かる。気を付けるんだぞ』
「了解です」

ノーマルトリガーに切り替え、バイパーを出す。生成したバイパーをバドへと向けて確実に当てる。
弾道をその場で弾ける射手トリガーは結構便利だな。と思い取り入れたバイパーが、大分自分の物になった気がする。

ある程度飛行しているバドを片付けると、忍田さんから再び通信が入る。

『明希、爆撃型トリオン兵がこちらに来ている。頼めるか?』
「余裕ですよ。全部落として見せますよ」

自然と口角が上がるのがわかる。最近シュウに似てきたと感じながら、弧月を腰元に出し構える。

「旋空弧月」

放たれた斬撃が、宙を泳ぐイルガーを2体とも切り落とす。大分装甲やらが固いようだけど、僕にしてみれば...

「豆腐みたいなもんだねぇ。そう思わない?太刀川さん」
「バレてたのか」

入り口の方から太刀川さんが姿を現す。さっきから楽しげな気配が出ていたからね。

「遠くからまた3体来てますけど、どうします?全部落としちゃいます?」
「おう、全部落としてやる。後お前、自分がやらしい顔してんのわかってる?」
「?」

やらしい顔?と思ったが今は目の前の敵だ。太刀川さんが2体落として僕が最後の1体を落とす。
本部は傷付くことなく、無事僕らに守られた。
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