モデルのボーダー隊員(前のストーリーとは少々異なります)
第14章 嫌な夢と侵攻
何故あんな夢を見たのかはわからない。この頃忙しかったからその疲れだろうか?
今日は学校で普通に授業を受ける。暫く暗躍に付き合ってたから勉強面が不安だったが、そんなに難しくなかった。前の席の陽介君と横の公平君は寝てる。
後でノート渡そう。
午前の授業を終え、今日も屋上へ行く。まだまだ寒いが、屋上からの景色とみんなで食べるご飯が好きだから毎日ここに通う。
今日も今日とてお弁当を食べながら、みんなと他愛もない話をする。
もうすぐ食べ終わるというタイミングで、突然警報音が鳴り響く。いつもの音ではなく、緊急時用の警報だった。
それと同時に隊員専用端末から、緊急呼び出しのアラームが鳴る。
「みんな!行こう!学校には僕が説明に行くから、みんなは隊の合流を優先して!」
『了解!』
トリオン体に換装して屋上から飛び降り、職員室まで走る。
「失礼します!緊急事態です!大規模な侵攻が始まります!」
「何!?本当かい!?」
「はい!放送は僕がいれますので、先生方は生徒の避難誘導と、ボーダー隊員の指示を聞いて避難してください!」
僕が指示を出すと先生方は一斉に動きだす。僕はすぐに放送のスイッチをいれて、避難指示を出す。
指示を出し終えてすぐに本部へ向かう。今日は雷刃がいる。僕の勘でしかないけど、雷刃が必要になる気がした。
本部に到着し、会議室のドアを開ける。
「失礼します!城戸さん!雷刃の使用許可貰いに来ました!」
「許可する。持っていきなさい」
既に用意されていた雷刃を城戸さんから受け取る。
「昔みたいな無理はするなよ」
「善処しますとしか言えませんね。でも、ありがとうございます。行ってきます!」
城戸さんなりの優しさを感じながら、部屋を出て屋上に出る。
屋上から全方向を見渡せば、多くのゲートが未だ開いており、多くのトリオン兵を放出していた。
「雷刃起動」
雷刃を起動させて、短い刀身から出る光の帯を放つ。
一度に放てる数には限度があるが、繰り返し放てば結構な数が減る。それでもなおゲートから出てくるペースは変わらず、次々に出てくる。
これじゃキリがないと思った時、小荒井君が緊急脱出したのが見え、東隊から新型が現れたと報告が上がった。
東さんによると、その新型は二足歩行で大きさは3メートル弱。隊員を捕らえようとする動きがあるらしい。
これは厄介だな...
