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モデルのボーダー隊員(前のストーリーとは少々異なります)

第12章 本部入隊


千佳ちゃんは怒られずに済み、何故か修君が渇を入れられているのを眺めながら、東さんを観察する。年齢はおそらくレイジさんより上。鬼怒田さんにそれなりに頼られているような感じがしたし、ボーダー隊員としても長いはず。狙撃手のポジションは僕がいた頃にはなかったから、後で作られたんだろうけどもしかしてあの人が作ってたり?
じっと見すぎたのか、東さんが僕に気付く。

「俺に何か用か?」
「いえ、その...東さんの年齢が気になって...」
「俺の?」
「はい。鬼怒田さんにかなり信頼されている感じでしたし、纏ってる雰囲気?のようなものがなんか忍田さんに似てるなって思って、レイジさんよりは上って事くらいしかわからないですけど」
「歳は25、本部長補佐の沢村と同い年だよ。忍田さんに似てるのか...それは光栄だな」

沢村さんと同い年だと...!?み、見えない...。もう少し上に見える僕の目がおかしいんだろうか。

「あ、君今見えないって思っただろ?もう少し上に見えるとか」
「な、何でバレたんですか!?声に出てました!?」
「いや?顔に出てたし、そういうのよく言われるんだよな」
「あ、そうなんですね。僕、そんなに顔に出やすいかなぁ...?」

相違って自身の顔をペタペタと触る。僕自身は顔に出さないタイプだと思ってたんだけど...。

「そう言えば君、名前は?」

そう言えば名乗るの忘れていた事を思い出す。名前も知らない僕の質問に答えてくれた東さんて、結構優しい方ですね。

「申し遅れました。僕は藤咲明希です。普段はS級として扱われますが、たまにA級隊員として扱われたりします」
「S級?...あぁ、忍田さんが言ってた子か。最近復職したらしいね。俺は東春秋。B級6位東隊の隊長を務めている。よろしく、藤咲」
「はい!よろしくお願いします!」

差し出された手をとり、握手をする。男の人らしい大きくてゴツゴツした手で、優しさを感じる手だった。

「このあとの訓練も見ていって構いませんか?壁の修復作業、手伝いますので」
「それは助かる。今のままだとここ使えないからな。忍田さから藤咲のトリオンの事は聞いてる。頼むぞ」

優しい笑みを浮かべて、僕の頭に手を置く東さん。
お父さん属性強くない?めっちゃ安心感凄いんだけど。
取り敢えず鬼怒田さんの所へ行き、壁の修復作業を手伝う。めちゃくちゃ感謝された。
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