• テキストサイズ

モデルのボーダー隊員(前のストーリーとは少々異なります)

第12章 本部入隊


千佳ちゃんの壁ぶち抜き事件から数日たったある日、悠一から今から会議室に来てほしいと連絡が来た。
会議内容は、近々起こると予想される近界民の大規模侵攻についてだ。
あちらさんの狙いが何かわからないが、悠一と組んで暫く暗躍するって事はわかった。
僕のSEで悠一のSEを読み取って、その映像の中の人間の心を読むって言うややこしいことをしなくてはならない。
かなり複雑な事をするために、僕が読み取れる情報もノイズがかかってはっきりしなくなる。よほど複雑な事情や目的でない場合は、僕の予想である程度はわかるが、今回もそうとは限らないのが不安要素である。
ついでに言えば、めちゃくちゃ疲れる。体力ある方だけどアレはホントに疲れる。

「藤咲?何を考えている」
「ひゃぁ!?」

1人悶々と考えながら会議室への廊下を歩いていると、不意に後ろから声をかけられた。驚きのあまり変な声が出てしまったのを恥ずかしく思いながら振り向けば、風間さんが笑うのを我慢しながら立っていた。

「凄い声...だな」
「酷いですよ風間さん。我慢しなくて良いんで好きに笑ってください」

拗ねながらそう言えば、済まないと微笑みながら謝られた。ちょっと待って、風間さんの微笑みかっこ良すぎて直視出来ない…

「藤咲?顔が赤いが熱でもあるのか?」
「何でもないです!熱も無いです!僕もう行きますね!」

そう言って僕は先に行く。待てと風間さんが後ろから追いかけて来て隣を歩く。

「風間さんも会議に出られるんですか?」
「あぁ。三輪も呼ばれているんだが体調が優れないらしい」
「そうなんですか。秀ちゃん大丈夫かな」
「…以前から思っていたが、何故秀ちゃんなんだ?」

風間さんに何故「秀ちゃん」と呼んでいるのかの理由を話す。

「小2の時に偶々秀ちゃんと出会うことがあって、その時に仲良くなったんです。その時からずっと秀ちゃんって呼んでますね。侵攻前に僕が引っ越してからは1回も会ってなくて、最近になってこっちに戻ってきたときに学校で再会して、また秀ちゃんって呼ぶようになったんです」
「ある意味運命的だな」
「ですねぇ。秀ちゃんとはこれからも仲良しでいたいと思ってますよ」

風間さんとの会話が終わったとき、丁度会議室の扉が見えた。話を止め、2人で会議室に入る。

「「失礼します」」
/ 150ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp