モデルのボーダー隊員(前のストーリーとは少々異なります)
第12章 本部入隊
太刀川さんと風間さんに宣戦布告したあと、悠一と並んで支部へと帰ってきた。
「ただいま~」
「あ、迅さんと明希ちゃんお帰り~」
「お疲れ様です」
栞と修君の迎えの言葉に悠一は間抜けた声で返す。
「ふぃ~す」
「2人とも最近いなかったけど、どうしてたの?」
「あっちこっちで大人気なんだよ、実力派エリートとその相棒は」
悠一がテーブルのマカロンを僕にも分けてくれる。
美味しい~♪
「それより遊真君、ボーダーのトリガーにはもう慣れた?」
「しおりちゃんにいろいろ教えてもらったからな。小南先輩に勝ち越す日も近い」
「へぇ、それは期待できるね。修君はどう?訓練進んでる?」
「えーとその...ぼちぼちです...」
とりまるくんはバイトは忙しいからねぇと栞。それでも訓練メニューは組んで貰っているらしい。
「まぁ、京介は教えるの上手いから大丈夫だろ。鍛えろよ若者、あっという間に本番が来るぞ!」
「悠一、飲み込んでから喋んなよ」
「おっとこれは失敬。俺はもう寝るから、明希も疲れてるだろうし早く寝ろよ」
「うん、ありがとう。おやすみ悠一」
「おやすみ~」
「お疲れ様です」
「おやすみなさ~い」
悠一を見送り、僕も部屋に戻る。
明日からは暫く平常運転になる。本部所属にはなったけど、ここで生活しちゃダメなんて決まりはない。これからのここの一員として、みんなと生活を続ける。
翌日から、修君達の訓練を見守ったり一緒に訓練したり、本部のランク戦で荒らしてきたり...等々、それなりに楽しい日々が続いた。
個人のランキングも大幅に上がり、今では個人15位まで来ている。総合はまだまだ低いが、そっちは個人が1位になってからだ。
そして、悠一の言った通りその日はあっという間にやって来た。
1/8ボーダー隊員正式入隊日当日
僕は修君達の付き添いで一緒に本部に来ていた。
修君が何故か緊張しているのには、遊真君が軽くツッコミをいれていた。
「よし、確認するぞ。C級隊員の空閑と千佳はB級を目指す」
「俺たちがB級に上がったら3人で隊を組んでA級を目指す」
「A級になったら遠征部隊の選抜試験を受けて...」
「近界民の世界にさらわれた兄さんと友達を捜しに行く!」
「...よし、今日がその第一歩だ...!」
前よりも少し成長した姿に僕は感動するよ。これからも頑張れ!君たちなら出来るよ!
