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モデルのボーダー隊員(前のストーリーとは少々異なります)

第11章 本部精鋭部隊と雷刃


「何故兄がお前を守る。お前と兄の関係は何だ?」

風間さんが焦ったように疑問を投げ掛ける。
僕はその一つ一つに丁寧に返していく。

「進さんと僕は旧ボーダー時代の仲間です。僕は桐絵よりも前からボーダーにいました。事情があって6年前に辞めまして、侵攻の時に進さんが僕を助けてくれました。その時にピンチになって黒トリガーになったんです」

少し暈しながら、重要な所だけを話していく。風間さんも悠一も静かに聞いている。

「以前悠一にその話をした時に、進さんが自ら僕のいる地域の防衛をやると言ったと教えてくれました。それが何故なのか僕にはわかりません。だから、1つ目の質問にはお答えできません。ごめんなさい」
「かまわない。それは本人しか知らないことだ。聞いた俺が悪かったな」
「い、いえ!そんな事ないです!」

僕は目一杯否定した。風間さんが悪くないのは事実だから。

「取り敢えず、俺は本部に向かう。報告をせねばならんからな」
「俺達も行くよ。城戸さんに用があるし」
「僕も怒ってますし」
「そうか。なら一緒に行こう。兄の話を聞きたい」
「勿論いいですよ」

本部までの道すがら、3人で進さんの事をずっと話していた。面倒見の良い進さんは家でもそれを発揮しており、少しウザがられていたようだけど、進さんの話をしている風間さんは、とても楽しそうだったし嬉しそうだった。

廊下で風間さんの報告が終わるのを待ち、風間さんが出てくると入れ替わりで僕らも中に入る。

「失礼します」
「どうもみなさんお揃いで、会議中にすみませんね」
「迅...!明希...!」

城戸派の面々がお怒りなのがわかる。そんな事知ったこっちゃないけどね。

「何の用件だ2人とも。宣戦布告でもしに来たか?」
「違うよ城戸さん。俺は明希の付き添い。明希が少し説教と交渉したいらしくてね」
「説教だと?お前に何か言われるような事をした覚えは無いが?」

城戸さんには心当たりが無いようだ。隊員を駒としてしか見ていないのだろうか?だとしたら最低だ。

「城戸さんに自覚がないだけの事でしょう?僕からすればもっと大切に扱ってあげて欲しいんですけどね」
「何の話だ」
「遠征部隊の話ですよ。遠征で疲れて帰って来てる人達を、城戸さんの個人的な理由で任務に就かせるってどう言う事ですか。きちんとした説明が欲しいですね。城戸さん?」
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