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モデルのボーダー隊員(前のストーリーとは少々異なります)

第11章 本部精鋭部隊と雷刃


悠一の所に急いで戻ると、まだ戦っていた。
残っているのは風間さんと陽介だ。2人ともトリオン体の至るところに傷が出来ており、放っておいても緊急脱出しそうだった。

「悠一ただいま。手伝おうか?」
「遅かったな。じゃあ米屋の方頼むわ」
「了解」

風間さんと陽介が攻撃を仕掛けて来ると、俺は陽介のだけ先に止める。

「お?俺の相手はお前がしてくれんの?」
「あぁ。その状態だと直ぐに終わりそうだけどな」

陽介の槍を払って、雷刃で薙ぎ返す。陽介の腹に少し深めの傷が入る。

「ヤベッ、トリオン無くなる」
「一思いにぶったぎってやろうか?」

漏れ出るトリオンを抑えようと蹲る陽介を見て、口角が上がっていくのがわかる。

「やらしい笑い方だな。普通の笑い方出来ねぇのかよ」
「今ここで普通に笑ってどうすんだよ。普通の笑顔が見たいなら明希に頼め」

そう言い捨て陽介の首を飛ばす。緊急脱出した陽介を見送り、悠一の方を見ると、もう方が付いていた。

「悠一お疲れ。風間さんもしぶといね」
「黙れっ...!」
「その顔最高だね。ゾクゾクする」

風間さんは至るところからトリオンを出しており、今は風刃で肩と地面を繋がれている。何か悪役になった気分だ。

「なぁ、風間さん。明希があんたに話があるそうだ」
「この状況で話だと?」
「だって風間さん、もう反撃出来ないっしょ?風刃抜いてあげるからトリオン体解除して話聞いてくんね?俺も明希に代わってやるから」
「...いいだろう」

まず自身のトリオン体を解除し明希を呼び起こす。
僕が目を開ければ風間さんは生身に戻っており、僕の雰囲気が先程とは違う事を察知したようだ。

「初めまして、風間蒼也さん。僕は藤咲明希と言います。先程はシュウの方が失礼いたしました」

あまりの変わりように風間さんが目を見張るのがわかる。

「本当に全然違うな。二重人格は嘘ではなかったようだ」
「僕は嘘が嫌いなんです。それより、本題に入ってもよろしいですか?」
「あぁ。頼む」

場の空気が少し緊張する。

「話と言うのは、僕の黒トリガーについてです。先程お見せした通り、全ての性能が風刃以上になっています。そして、これを作ったのはあなたのよく知っている人ですよ、風間さん」
「...兄だと言うのか?」
「はい。この黒トリガーは進さんが作られました。僕の目の前で、僕を守ろうとしてね」
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