• テキストサイズ

モデルのボーダー隊員(前のストーリーとは少々異なります)

第11章 本部精鋭部隊と雷刃


風間隊の3人を煽るだけ煽って、攻撃は全てシールドか弧月で防ぐ。一方で俺が攻撃する度に相手の傷が増える。

「何故、決定打を打ってこない。それだけの技量がありながら、何故受け身に回っている」
「特に意味はねーよ。俺がそうしたいからしてるだけだ。他になんか理由がいんの?」
「腑に落ちないだけだ」
「ふーん」

狙撃組の攻撃も悠一や俺には当たらない。それぞれのSEが教えてくれるから的確に避けることができる。
風間さんを見て、ふと進さんの事を思い出す。

「そう言えば、進さんの弟ってアンタだよな?」
「...突然何の話だ」
「兄弟だよな?って話。で、どうなんだ?」
「貴様に教える筋合いはない」

冷たく返された。まぁ、別にそう返されてもかまわない。心の中はその事を考えちゃうのが人間だ。

「教えていただかなくても、ある程度の情報は今入ってきたんで大丈夫ですよー」
「どう言う事だ!」
「さぁ?ご想像にお任せしまーす」
「おい!」

自由に動き回る俺を捕らえられずに余計腹立っているのがわかる。人をからかうのってほんと楽しい。

「おーい。シュウ。ちょっと戻って来て」
「何?」

悠一の所に戻ると、陽介が到着して戦闘に混ざっていた。

「お、陽介来てんじゃん」
「え、誰?」
「あれはシュウだ」
「うっそぉ!」

相手側も全員揃ったようで、また話し合いが始まる。

「随分大人しいな迅。昔の方がまだプレッシャーあったぞ」
「まともに戦う気が無いんですよ。この人達は単なる時間稼ぎ、今頃きっと玉狛の連中が近界民を逃がしてるんだ」

菊地原の言い分に対して風間さんは反論する。

「いいや、迅の方は予知を使って守りに徹しながら、こちらのトリオンを確実に削っている。それはこいつもそうだ。こいつらの狙いは、俺達をトリオン切れで撤退させる事だ」
「あらら...」
「バレてんじゃん」

さっきの会話はそれを確信に変えるためのものだったようだ。

「...なるほど、あくまで俺達を帰らせる気か。「撃破」より「撤退」させた方が本部との摩擦が小さくて済む」
「戦闘中に後始末の心配とは、大した余裕だな」
「...風間さん、やっぱりこの人たち無視して玉狛に直行しましょうよ。僕らの目標は黒トリガー。この人を追い回したって時間の無駄だ」
「...確かにこのまま戦っても埒が明かないな。玉狛に向かおう」
/ 150ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp