モデルのボーダー隊員(前のストーリーとは少々異なります)
第11章 本部精鋭部隊と雷刃
「どうした?三輪隊。お前らは俺を知ってんだろ?」
そう言ってニヤリと挑発するように嗤う。
秀ちゃんは信じられないという目を向け、奈良坂は目を見開いている。
「あ、よく見たら2人いねぇじゃん。どこ行ってんだよ」
「お前が明希だと...?」
「え、明希ってあの?さっきと全然違うぞ?」
「今は明希じゃない、シュウだ。明希は二重人格でな、明希が本体で俺は人格の方だ。この話は長くなるから今度でいいか?俺は早く戦いたい」
「シュウ、気が早いよ」
悠一に落ち着かせられて仕方なく少しだけ後ろに下がる。
「シュウが居ればはっきり言って俺達が勝つよ。俺のSEが無くても言い切れる。俺だって別に本部とケンカしたいわけじゃない。退いてくれると嬉しいんだけどな。太刀川さん」
「お前のSEを使わなくても結果が分かりきってるってどういうことだ?そのシュウって奴、そんなに強いのか?」
「そりゃもう。訓練用トリガーで小南を圧倒するくらいにはね」
『!?』
「正直なところシュウだけで勝てるんだけど、それだと俺が来た意味無いから、俺も交ざるよ。俺はおまけとでも思っといてよ」
なんか話を盛られたような気がしたけど気のせいだろうか?まぁいいや。
「へぇ、お前よりも強いのか...俄然やる気になった」
太刀川さんが弧月を抜くのと同時に、他の隊員が戦闘体制に入った。
「やれやれ、そう言うだろうなと思ったよ」
悠一も風刃を出して構える。俺はトリガーだけ起動して、特に何もせず突っ立っている。
風間隊と狙撃組が俺に、太刀川さんと三輪隊が悠一に攻撃を仕掛ける。
悠一は風刃で太刀川さんの攻撃を払ったり避けたりしている。
俺は風間隊の攻撃をステップを踏んで避けている。
「風間さんでしたっけ?全然当たってねーよ?」
「チッ」
すると、3人ともが透明化した。
俺は弧月を抜き、SEの反応する方へ斬りかかる。
「ぐっ!」
「風間さんみーっけ」
後ろから歌川君と菊地原君が姿を現して俺に斬りかかってくる。難なくシールドで防ぐと、2人のスコーピオンが刃こぼれを起こす。
「なっ!?」
「シールドで刃こぼれだと?」
「あぁ、俺のトリオン量えげつなく多いから、弧月も刃こぼれ起こすぞ」
そう言うと3人は驚きの表情を見せる。
「俺が射手じゃなくて良かったな。射手だったら数射って即死だったぞ?」
