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モデルのボーダー隊員(前のストーリーとは少々異なります)

第18章 同輩達と支部


「ところでさぁ」と公平が疑問を投げかける。

「俺、明希のそれよくわかってねぇんだけど、どういう事?」
「この口調と性格の事か?」
「そうそれ。三輪隊は知ってるみたいだけど、俺知らん」
「二重人格なんだよ。明希が本体で俺、【シュウ】が人格。他三人は知ってるから言っちまうけど、【シュウ】の方は男装モデルやってる」
「え、マジかよ。そんな大物と友達とかヤベェ」

公平は俺がシュウだと知ると一人で盛り上がり始めた。正直少し怖いぞ。

「あー。弾バカはシュウのファンなんだよ。京介に引きずり込まれた」
「そうだったのか。俺としては嬉しい限りだが、今は休養期間だから誰にも言うなよ?俺が公開してる情報以外は復帰しても言うなよ?」
「わかってるって!それよりサイン貰っていいか?」
「帰ってからな」
「!///」

はしゃぐ公平を見て微笑ましくなり、ふわっと微笑むと公平は顔を真っ赤に染めた。どうしたんだ?

歩いているうちに警戒区域まで入っていたようで、少し先から戦闘音が聞こえる。

「今はどこが担当だ?」
「えっと、確か玉狛第一だったはず」
「...そうか。早く行こう」
「あ、おい!」

四人を置いて早足で入口に向かう。
玉狛第一には俺の姿が割れている。鉢合わせて連れ帰るなんて事になりたくない。それに、今はまだ帰りたくない。

「待てって!」
「!」

陽介が僕の腕を掴んで呼び止める。

「急にどうしたんだよ?玉狛で何かあったのか?」
「玉狛は関係ない。俺と明希の問題だ」
「どうしても言えねぇか?」
「...侵攻の時の事が関係してるって言えば、聞かないでくれるか?」
「「「!」」」

透以外が察して口を噤む。そう、それでいいんだよ。聞かないでいてくれる方が今は楽なんだ。

「成程、そういう事だったのか」
「!?」

突如頭上から声がしたと思えば、目の前にレイジさんが飛び降りてきた。

「久し振りだな、藤咲。いや、今はシュウか」
「レイジさん。今は任務中じゃねーの?」
「ここのエリアは俺が担当でな。話し声が聞こえたからここまで来たら、お前らの話が聞こえただけだ」

レイジさんの運がいいのか、俺の運が悪いのか...
恐らくその両方だろう

「帰って来い。みんな心配してる」
「帰る気はねぇよ。どうしてもって言うなら力づくでな?まぁ無理だろうけど」
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