第1章 １年目

いつものように、銃を握る手に力を込め、心の中で強く念じる。
眩しいほどの光が銃を包み込み、それは人のかたちを成す。

「僕はシャスポー銃。フランス産の素晴らしい性能を、見せてあげるよ」

薔薇の花びらと共に現れた彼を見て、私の呼吸は一瞬止まった。
一目見て、私は感じた。
これは運命だ。彼が私のもとへ来ることは、運命だったのだと。
あんまりそういうことは信じていなかったけれど、この時ばかりはそう思わざるを得なかった。
いわゆる一目惚れだった。