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[千銃士]惚れた弱みもなんとやら

第1章 1年目


「…!マスター、髪を、切ったんだね」
シャスポーが言った。私はとっさに、はい、と少し強ばった返事をしてしまう。
おかしいと思われてしまったらどうしよう。
しかし私の不安に反して、彼は笑顔で言った。
「長い髪も素敵だったけど、今もとても素敵だよ、マスター」
その笑顔と言葉に、私は何度覚えたか分からない、どうしようもないときめきを感じてしまう。
私はやっぱり彼のことが好きなのだ。
「ありがとうございます」
短くなった髪ももう気にならなかった。むしろ彼のためになったのなら-あと一年は、一緒にいられる。一緒に作戦に出て、闘える。
幸せだとすら思った。
私にはそれだけで十分だった。
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