第79章 好きと好き。
その言葉に、笠松さんは驚きの表情をみせたが、
すぐにまた表情は戻った。
笠松「分かってる。恋愛感情じゃねぇことは」
「ち、違います!!」
笠松「-・・・は?」
「私は・・・っ、笠松さんのことが好きなんです!ちゃんと、恋愛感情で」
笠松「おまっー・・・」
「気づいたんです・・・。」
笠松「-・・・。」
口を開けたまま、笠松さんは動かなくなった。
「・・・笠松、さん?」
それから、どのくらいの間が開いただろう。
笠松さんが何も話さなくなった。
3分、5分、いや、もしかしたら10分以上間があいた。
一度声をかけようとしたが、かける言葉が見当たらなかった。心臓が、ドキドキとなる音だけが、私にだけ聞こえた。
どうしようかと思い始めたとき、やっと笠松さんが声をだした。
笠松「・・・わりぃ」
「・・・え?」
笠松「俺、勝手すぎるな」
「どういう、ことですか・・・?」
笠松「・・・やっぱ、好きじゃねぇ」
「!!」
言葉がー・・・
笠松「告白、なかったことにしてくれねぇか。・・・お前のことは嫌いじゃねぇ。好きだけど、俺の方が、恋愛感情っていうんじゃなかった。」
刺さるー・・・。
笠松「ごめんな」