第79章 好きと好き。
「あの・・・笠松さん?」
笠松「すまん」
「え・・・?」
笠松「本当に、不安というか、なんだ。怖い思いさせちまったよな・・・。」
「もうそのことはいいですよ。過ぎたことですし、お礼って言ったじゃないですか」
笠松「・・・そうか、ありがとな」
微笑む笠松さんを見て、私も微笑んだ。
だけど、その後すぐ笑みが消え、真剣な表情に変わりこう言ってきた。
笠松「でもよ、告白したことは謝らねぇから」
「!!・・・そ、それは・・・」
笠松「さっきは答えなんていらねぇって言ったけど、やっぱ聞いてぇ。・・・我侭かもしれねぇけど、お前の気持ちを確かめたいんだ。答えはわかってるけど、どうしても落ち着かねぇんだよ」
「私は・・・」
笠松「あぁ。」
ゆっくりでいいぞっていう声が伝わる。
私は一度空気を思いっきり吸った。
やっと分かったんだ。自分の気持ち。
だから私もー・・・
伝えなきゃ。
「私も、笠松さんのことが好きです」