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【黒バス】ブラックラブ!

第64章 終演後の物語


「・・・え?」
ナターシャは聞きなおす。だけど答えは同じ。
「私は、貧しいものになど、興味がなかった。目障りに思えたくらいだ。そんな中、お前の両親が毎日この街に果物を売りに来る姿を見て、毎日いらついていた。」

クリストフはたんたんと話す。

「汚らわしい。この美しい街に、こんな汚らわしい奴らはいらない。消えてしまえ。」
そうしてクリストフはある夜、月がよく光る夜に
ナターシャの家へ行き、両親をナイフで殺したの。
クリストフはなんの罪悪感も生まれなかったわ。
逆に安心したの。これで美しい街が保てる、と。
城に帰ると、自分の部屋に明かりが灯ってたから不審に思い、おそるおそる除くと、なんとそこには神がいたの。
神はクリストフに問いた
「少年よ。人を殺したな。感じるものはなんだ」
もちろんクリストフは
「安心した。」

そこで神は一つの水晶玉を差出た。
そこにうつっていたのは・・・
「これは」
「泣き喚く小娘だ」
「違う。そこに倒れている奴だ」
「これは、この子の両親さ。そう、今お前が殺したのは、この子の両親なんだよ」
「なんだと・・・こんな美しい子供が・・・。」
「親は素早くわが子を守るために子供を隠したようだね。自分の命を引き換えにしてまで、守りたいの一心で」

クリストフは言葉を失った。

「少年よ。よく聞け。この小娘は、将来のお前の妻となる女だ。」
「そんな・・・」
「すべてお前がやったこと。お前はちょっと嫌に思い、そのちょっとの感情で人を殺し、そしてその殺したのは、お前の愛おしい人となる親なんだ」
「そんな戯言が信じられるか!!」

クリストフは怒鳴り、神が口を開くたび、叫んだ。
神はそのまま消えたわ。
そして次の夜、クリストフはまた村へと行ったの。
あの子供さえ殺してしまえば、なにもかも平気だ。
そう信じて、寝ているナターシャに斧を振り下ろそうとした。-・・・でもね、それは無理だったの。
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