• テキストサイズ

【進撃の巨人/リヴァイ】君が描くその先に

第35章  覚悟


 声をかけると、形の良いいがぐり頭が振り返って、私の顔を見た途端にぱっと笑顔を浮かべた。その表情は思ったよりもいつもの彼だったので私はひとまず安心する。

「ラウラさん!寝込んでたって聞きましたけど、もう体調はいいんですか?俺、心配してたんですよ」

「ありがとう、コニー。ゆっくり休ませてもらって、すっかり良くなったよ」

 コニーは小柄ながら私より背が高い。
 だけど、そこはかとなく漂う弟感は半端ではなくて、まん丸な坊主頭といたずら小僧みたいなその表情、目を離すと何をしでかすか分からない予想外さがあって、まるで手のかかる弟を相手にしているように感じるのだった。
 エレンとはまた違った可愛さを感じさせるので、ついつい気にしてしまっている。

 そういえばエレンやアルミンから、訓練兵時代のコニーの話を聞いたことがあるが、サシャと一緒になって訓練中によくふざけており、その度にシャーディス教官に怒られていたらしい。ふざけ合っている二人の姿が容易に想像できて、私は思わずクスリと笑ったものだ。

 でも、シャーディス教官には私もお世話になったから、その恐ろしさは骨身にしみて分かっている。あの教官の目の前でふざけるとは…よほどの強者か、あるいはバカか…とつい思ってしまった。
 でもいずれにしても愉快だし、そんな二人に私は好感を持っている。

/ 660ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp