第11章 【番外編】マツノトクエスト 第十章
「参ったぜ、さすがに俺の攻撃はあそこまでは届かないな……いくら飲んだとしてもトリップは出来るが実際に飛べはしない、残念だ……うぷっ」
「ぐっ……強烈的な臭いの所為で嗅覚がっっ! I CAN FLY されても怖いからいいよ、っていうかトリップもしないで?!」
「あぁ! もうっ、なんなんだよあのキモイのっ、臭っせぇし、熱いし!! 俺の攻撃も届かないしぃ」
心底参ったような顔をする私達3人。
ハッキリ言って今にも吐きそうな状態だ。
「こ、こういう時こそお前の召喚技使えばいいんじゃないの?! なぁ!」
「ぅ……オェェェェェェェ」
「おぃぃぃ、大丈夫かよ!? ったく汚ぇな~……」
我慢が出来ずつい少し吐いてしまった私。
かつてファンタジーRPGで戦闘中に吐いてしまうキャラとかいたのだろうか。
いつ攻撃が飛んでくるのかわからないのに地面に四つん這いになってしまっているが、吐き気が治まらない。
その私を庇うようにカラ松が前に立ち、おそ松が背中をさすってくれる。
「む、無理……っ、今、召喚……む、り……凄い臭いで精神力が」
「みんな、頑張って!! ぼくの攻撃もソイツには届かないからさ、悔しいけど……ぼくには皆を応援する事しか出来ない……」
トド松が戦闘中の私達にエールを送る。
一番安全そうな場所で━━━━━━━━━━。
踊り子って本来は支援職でしょ? それなら何か回復技とかないのか?!
「また来るぞ……、くっそー! これでも食らええぇええ!」
【 おそ松の攻撃 おそ松は ツボ を投げつけた 】
【miss】
━━━━━━━━━━スカッ ガチャン……
「あっ」
「当たらないヨ~~~ン」
おそ松の投げたツボは多少重みもあり、投げるにしても少し早さに欠ける。
翼で自由自在に飛んでいるモンスターには避けられてしまうようだ。