第7章 【番外編】マツノトクエスト 第六章
「10?! ってわぁああ、レベル15になってる、すごっ!」
召喚したと言うのにまだ昨日みたいに疲れた感じはない。
少しだけダルイけど、お礼を言おうとそのイケメンの後ろ姿に目を向ける。
「やれやれ、こんな野蛮な攻撃法は私の得意分野ではないんですけどねぇ……あぁ、貴方が私のマスターです、か……ふむ、マスターとあり中々聡明そうな方だ」
ポカンと、身長の高い緑髪な眼鏡をした男性を見上げる私と酔っ払い二人。
そしてもう一人床に落ちていたアイテムを拾ってコチラにやってくる紫髪のイケメン。
「やはり出会ってしまったか、こうなる事は先の運命からでも予測出来ていたが、安心しろ。お前を守るのは、俺だ」
「なんか意味深な事言ってる!」
紫の髪のイケメンは私の手をとって手の中に拾ったGの袋を乗せてくれる。
装備的に見ると狩人か何かだろうか。
首によくわからな……空から降って落ちたら身体が浮きそうな、禁じられた呪文3文字の〇ルスとか唱えたら滅びの呪文が出てきそうな形状をしているネックレスをつけている。
も、もしかしてそのネックレス、なんちゃら王家の末裔の……。
いや、なんちゃら王家ってなんやねん!!
一方、私達を助けてくれた緑の男性は緑の帽子を被り杖まで持っている……これは、賢者?
「助けてくれてありがとうございます。あ、あの? 私が召喚しようとした二人は……」
二人のイケメンの登場にたじろぎ何も言えない勇者たちを余所にまだ元気なうちに緑の人と紫の人達に勇気を出して話しかけてみる事にした。
背の高い人たちに見下ろされると余計に緊張するなぁ。
【 勇者おそ松 と カラ松 は 様子を伺っている 】
やっぱり男性は怖いので少し身構えてしまうのだが、モンスターも倒してくれたし悪い人達ではなさそう。
「二人……と言うのは、もしかしておそ松兄さんとカラ松兄さんの事ですか? あの二人はレベル1・2からこちらに喚ばれると登場出来るのですが、折角なのでレベル3・4から登場出来る私と、そこにいる一松が今日は二人で来てみました。 マスターの顔も拝見したかったですし。あぁ、失礼しました! 私はチョロ松、以後お見知りおきを……気軽にチョロ、とでも呼んで下さい」